学長、この間なりたい職業から逆算して大学を選ぼうという記事を目にしました。
僕は将来何になりたいか全然分かりませんが、大学選びは就職を意識した方が良いものでしょうか??
その質問にお答えします。
就職を意識した大学選びが悪いとは言いませんが、失敗談はたくさん見聞きしました。
将来を考えたら就職は勿論とっても大事。
でも就職先、就職率で学部を選んだとして、そこから4年間はその学部で学ぶことになります。
4年間学ぶ学問に興味が持てなかった場合、その4年間が有意義なものになるでしょうか?
これまで多くの学生と接してきた中で学部選びで失敗したという相談も多く受けてきました。
具体的な失敗事例と、それらの失敗に共通する点についてこの記事では取り上げていきます。
弁護士になりたくて法学部に入ったが、、
2004年に法科大学院が開校されるのに先駆けて法学部ブームだった時代がありました。
多くの大学の法学部の偏差値が軒並み上がり、ブームに乗っかって法学部進学を目指す学生は増加。
そんな法学部ブームの時代にこんな相談を受けたことがありました。
弁護士になりたくて法学部に進みましたが、法律の勉強に全く興味が持てません。
でも弁護士にはなりたいです。
自分も法律の勉強は学生時代に一般教養で取りましたが、ちんぷんかんぷんで興味を持てず単位を落としました。
相談に来た子には「分かってくれば楽しくなるんじゃないか」というような漠然とした話しか出来ませんでしたが、気になったのは弁護士になりたい理由でした。
- 資格があれば将来は安泰。
- 給与面。
- 社会的ステータス。
かなりど直球な回答が印象的でした。
こうしたブームや世間のイメージに乗っかった学部選択をすると、入ってからの勉強に興味が持てず苦しむケースが多い傾向にあります。
就職を考えて文学部ではなく経済学部を選んだが、、
文学部に行きたかったけど就職を考えて潰しが効く経済学部を選びました。
これも結構聞く話で、それでそのまま上手く行く学生さんも勿論たくさんいます。
ただ、中には数学を高校で全く勉強しておらず、大学に入ってから経済学にアレルギー反応を起こす学生もいます。
進学相談やネット上の情報では「入ってから勉強すれば大丈夫」と書かれていることが大半で、実際入ってから勉強すれば大丈夫ではあります。
が、それなりに苦労はします。
実はわたくしも数学全く勉強せず、受験生時代最後に受けたセンター模試で数学の偏差値が23と32でした。
にも関わらず進学先として経済学部を選び、それはそれは苦労したのね。
学長ひろしの場合は結局最後まで数学に苦しみながら経済学を勉強して、Cを連発しながら何とか卒業することが出来ました。
文系の学生だと文学部は就職で不利と言われて他の学部を選ぶという学生は多いです。
特に親に文学部進学は反対されたというケースは良く耳にします。
ただ、大学で働いていて感じるのは、
文学部だから就職に不利
なのではなく、
文学部を選ぶ学生と例えば経済学部を選ぶ学生で就職に対するモチベーションが初めから違う
という点です。
どっちの学部を選んでも、自分自身がその先の就職も意識しているのでしたら全く心配することはありません。
経済学でも文学でも(どちらの学問もその範囲は広いですが)、興味を持った領域を掘り下げていって深く学べばその能力は社会人になっても通用します。
就職率を意識して学部を選ぶのではなく、自分が興味を持てる学部に進んだ方が大学生活は有意義なものになります。
時代は理系なので理工学部を選んだが、、
これから先は理系っしょ!
と理工学部を選び、どうしても取れない単位があって留年を繰り返してしまった。
という話もしばしば聞きます。
日本の大学は入学すればそのまま卒業出来ると思われがちですが、当然ながらしっかり単位を取りきれなければ卒業出来ません。
統計的には理工学部も人文系の学部も卒業率にそこまでの差はないです。
が、自分の興味関心ではなく世の中のトレンドに合わせた進路選択をすると辛い状況に陥ることも。
「理系の時代と言われて理工学部を選んだけれど、勉強が本当に辛い。」
このパターンは良くあります。
就職が固いから看護学部に入ったけれど、、
新設ラッシュで大幅に増えた看護学部。
卒業して看護師免許を取れば就職先には困らないでしょう。
しかし、仕事と密接に繋がる分、入学してから自分には合わなかったと感じる学生も出やすい学部ではあります。
先端恐怖症が克服出来なかったり、実習で心を病んでしまったり。
就職して働き続ければ稼げる仕事ですが、ハードワークで向き不向きはあると思います。
卒業までにかかる学費も高いし、在学中も結構忙しい点も要注意。
就職よりもまずは何を学びたいか
進学先選びで失敗したケースにはいくつか共通する点がありました。
学部選択失敗の共通点
- 4年間の学びの期間への意識が薄かった。
- 就職を意識し過ぎていた。
- 世の中のトレンドに流されて進路を決めていた。
大学生の4年間はとっても貴重。
そこでの学びに高いお金も払っています。
この4年間の学びは軽視せず、就職云々よりも自分の興味関心に近い学部を選びましょう。
その方が学びの実はグッと上がるし、人に話せる武器もできる。後々の後悔もありません。
自分が何に興味があるか分からないという方は、八木仁平氏著『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』という本を是非読んでみてください。
オリラジのあっちゃんも絶賛の自分の興味関心からやりたいことが見つけられる1冊です。
Kindle Unlimitedに入っていれば月額にて無料で読めます。
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『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』を読んで(勿論別な方法でも)漠然とでも自分がどういったことに関心があるか見えてきたら、大学情報も資料を取り寄せ調べて見ましょう。
人から聞いた話ではなく、自分で調べて情報を仕入れることに意味があります。
進路は自分で考え調べて決めよう
大学進学に限らず、人生の選択は自分で調べて判断することに意味があります。
人から聞いた情報や流行に流されていると後から自分の進路を後悔したり、責任転嫁で誰かを攻撃したりするようなことにもなりかねません。
この自分で調べる習慣がないと、将来セールストークに騙される可能性もあります。
どんなに自分にとって聞こえのいい話や華やかに見える舞台であっても、その心地良さに流されず、冷静に自分の目で調べてから判断する習慣をつけておきましょう。
鵜呑みにすると罠が待っています。
まとめ:失敗は成功体験に変えられる
今回は大学生の進路選択における失敗談から、大学選択において以下の重要性を紹介しました。
学部選択において大事なポイント
- 4年間の学びの大切さを認識する
- 自分の興味関心から学部を選ぶ
- 人から聞いた話を鵜呑みにしない
- 自分で調べた上で決断する
もし自分が何をしたいのか、何が好きなのかが分からないという方は繰り返しになりますが以下の本を読んでみてください。
学長自身もこの本を読んで自己理解を深め、その結果このブログを始めました、、
そしてこれまた繰り返しですが、Kindle Unlimitedに入っていれば月額にて無料で読めます。
加えて自分で興味を持った大学の資料を取り寄せて情報収集しておきましょう。
最後に一言、今回は失敗談として紹介した事例も、この後の選択次第で大きな成功に変えられます。
こっちの道じゃなかったと後悔しても、そこで立ち止まらず、そこから自分で調べて自分に合った道を見つけて歩めば良いのです。
失敗から学んで次の成功に変えていけば良いのです。
人生は長く、ダウンしても10カウント以内に立ち上がってファイティングポーズを取ればチャンスは何度もやってきます。
失敗したらどうしようと立ち止まらず、自分で調べた情報をもとに決断したのなら、その道を突き進んでみてください!